貨幣法とは

貨幣法とは、日本において使用される貨幣について定めたものになり、1897年に施行され、現在は廃止されています。

この貨幣法の特徴は、貨幣の価値の基本を金で定める金本位制となっていることで、貨幣にも実際に金貨などが使われており、金貨幣が二十圓、十圓、五圓、銀貨幣が五十銭、二十銭、十銭、白銅貨幣が五銭、青銅貨幣が一銭、五厘となっていました。

金本位制は、金を貨幣の価値の基準にする制度で、中央銀行が実際に発行した貨幣と同じ金額の金を常に補完することによって、その金と貨幣を交換することができる事を保障するものになります。

こうした金本位制は、金などが希少なものであり、また保存にも優れているからであるとされており、物品貨幣として金や銀などが貨幣の代わりとなっていましたが、銀についてはその産出量が増えたためにその価格が大きく下がり、金が貨幣の代わりとして利用されていたことに起因します。

この金本位制を世界で初めて行ったのはイギリスで、1816年に1オンスの金とに対して3ポンド17シリング10ペンス半という貨幣の価値を定め、これを同等に交換することをイギリスの中央銀行であるイングランド銀行が保証したのです。

この事により、英ポンドは世界中で最も信頼される貨幣、通貨となり輸出や輸入などの貿易でも利用されることになり、世界の通貨の価値を定める初めての基軸通貨となりました。

しかし、第一に世界大戦後にイギリスの経済が落ち込むことになり、これにかわってアメリカが世界の経済に対して大きく力を見せるようになりました。
アメリカは広大な土地にある資源とその工業力で、落ち込むイギリスの経済力を追い抜き、第二次世界大戦の終わりには、アメリカが世界一の大国になったのです。
その後、第二次世界大戦で不安定になった世界の経済を安定させるために、国際通貨基金であるIMFが設立され、アメリカの米ドルが世界の基軸通貨になりました。

当初、アメリカもイギリスのように金本位制で通貨の価値を決定していましたが、1971年に金との交換を取りやめ、この事からIMFでも金本位制から変動相場制が選ばれることになり金本位制は終わることになります。

こうした事により、日本の貨幣法も時代に合わなくなってきてしまい、1931年に金本位制による金との交換が停止され、その翌年に金貨の製造が停止されました。
その後、1938年に臨時通貨法が制定されたのちに、1942年に金本位制から管理通貨制度に移行し、臨時通貨法のまま1988年まで流用され、この年に、通貨の単位及び貨幣の発行等に関する法律、が制定されました。

この、通貨の単位及び貨幣の発行などに関する法律が、現在の貨幣に関する法律により、新貨幣法とも呼ばれているのです。